今年も半分過ぎました。皆各々目標を立てて頑張ってきました。受験生は、これから自分が受験すると言う自覚を持つようになります。五年生以下のお子さんは、そんな光景を目の当たりにして、受験が気になりだします。
受験についてはどの型が有利か?複数回チャンスが有る場合は、どうしてもとか、出来れば繋げたい場合、気になってしまいます。これはある意味「永遠のテーマ」です。
特色入試って利用出来るの?現状で英語型入試を利用出来るの?今からでも、英語型を視野に入れる事は出来るの?
この記事を読めば、英語型入試とどう接したら良いのか、実際に利用可能なのかが分かります。二度の中学受験を経験し、英語型を軸とした管理人が分かりやすく解説します。

英語型はプラチナチケット?
近年増加している特色入試ですが、本来の趣旨は、学力だけではなく多様な能力、技能を持つ生徒を受け入れる事により、学校に多様化を持たせ、活性化を図る事を目的としています。
英語型についても同様です。
とある有名私立中学でも、「通常は、アルファベットから始める中、英語がペラペラに近い生徒がいる事により、初めて取り組む生徒が刺激を受け活性化される。」旨話されていました。
実際、生徒にしてみても、すぐそばに目標がいるので、かなり刺激を受ける事は間違いなさそうです。
受験生サイドからみれば、本来的には届かない、多くの場合はとても難しい「あこがれの」学校にアプローチできるのだから、プラチナチケットを手に入れたような状況と言えます。

英語型入試は現実的なのか?
では、英語型入試は現実的なのでしょうか?
状況によるとしか言えませんが、状況次第では十分可能です。
既に英検二級以上取得済み等英語がかなり得意な場合は、最難関や、超人気校が射程圏かそれに近い状態でしょう。

最難関では二級以上必要。
かなりの英語力が求められる。
超人気校もそれに近い。
一方で、英検三級取得済みなら、標準的な学校が射程圏? 学校によっては、通常の入試に 一定の点数を与える学校もあり、英検取得者にとっては、取得状況に応じて利用可能です。

標準的な学校の場合は、三級
程度でも狙える学校あり。
逆に言うと、次の場合は利用が難しいです。
英検未取得、取得済みの級が低い場合
これらの場合は、一般入試をオススメします。仮に英語型を選択しても、得るものは少ないでしょう。戦略的にも一般入試を軸に据えるのがオススメです。

英検未取得、取得級が低い
なら一般入試ベースが
オススメ
一般入試なら、標準的な力を付けるノウハウが豊富な受験塾の活用が有効です。
浜学園では、外部の一般生を対象に夏休みの学習成果を確認出来る夏期学力テスト、合格力診断テストが実施されます。来年度以降の方は、今後の参考として、一度受験してみては如何でしょうか?
また、塾のメリットとしては、複数の学校を招いて学校説明会が開かれ参加可能となり、併願校を含めた情報収集が楽です。

低学年ならアプローチ可能か?
では、低学年の方が英語型を視野に入れて勉強するのは可能か?
ある程度迄は努力と時間で何とかなります。 しかし、一定のラインを越えると伸び悩む事が有ります。
人には個性があるため、向き不向きがあり、英語も個人差がある程度有ります。学力的に難関校射程圏内でも、英語とは余り相性が良くないと言う事も有りえます。
お子さんの適性を踏まえて検討する事をオススメします。
具体的には、英検三級以上を取得見込みありなら、英語型入試検討ありです。
英検三級四級程度取得見込みなら、加点方式の学校を選択すれば、アドバンテージになります。戦略的には有効なのです。
学校によっては、更に大きな点数差が生じます。上位の級取得なら、数十点と言う大きなアドバンテージが狙えるケースがあります。非常に大きなボーナスです。

三級以上取得見込みなら
英語型検討あり。
但し、加点方式の場合は低
めの級でも検討の余地あり。

1点を争うボーダーライン
英検取得で加点はまさに
ボーナス。大きな利点。

選択判断の基準
英語型選択の基準は五年生の終わりの状況での判断になります。
難関校以上なら最低でも準2級以上。2級取得済みなら有望です。このレベルなら3級では厳しいです。
中堅校なら、3級か4級以上なら有望です。
上記はあくまで一つの目安です。学校によりかなり格差が有ります。
一例をあげると、超難関の場合、英検2級取得でも合格出来ない場合も珍しく有りません。
一方、最近伸びてきている中堅校には、英検3級程度で合格を狙える学校も有ります。

難関校以上なら、二級。
中堅校なら、三級か四級。
五年生の終わりでの基準。
お子さんの個性、適正を
含めて判断。
五年生終わりの状況、お子さんの個性、適性を下に判断をして頂くのが良いかと思います。
また、学校説明会や塾が実施する説明会には積極的に参加して下さい。

超難関校、何故英語型入試は実施されにくいのか?
超難関校で、英語型入試を行っているのは少数派です。一般的には、超難関校の多くは一般入試のみ実施し、実施回数も一回のみと言う学校が主流です。
国際化の流れ、次の時代を担うリーダーの養成をミッションにあげている学校が多数派ですが、大きくは2つのグループに分けられます。
比較的歴史がある、いわゆる伝統的超難関校です。関東なら某国立付属K、男女御三家。関西なら、N、仏教系のT、R、女子ならKJが挙げられます。
これらの学校は、もともと非常に優秀な生徒が集まる為、特色入試を行って新たに優秀な生徒を確保する必要性は低いのです。その為、一般入試一本で、しかも入試も一回のみと言うのが主流です。

伝統的超難関校は、自然に優秀
な生徒が集まる為英語型入試は
実施されない。
一方新興の超難関校となった学校が有ります。関東ならSS、SM、関西ならN、Sが挙げられます。
これらの学校は、進学校として舵を切ってから歴史は短い事が一般的です。これらの学校は、進学校化の為には一体となり、様々な試みを繰り返し現在に至っています。その為、新興の進学校では、学校を活性化させる為に個性的な生徒を確保する。その一環が英語型入試です。伝統的超難関では、その必要は有りません。

新興の超難関校はもともと、
新たな試みを重ねてきた。
英語型入試もその一環。
超難関へのプラチナチケットは利用可能か?
超難関へのプラチナチケット。少し英語に自信のあるご家庭では一度は検討されるでしょう。
しかし、求められるレベルは決して低くは有りません。
英語型でも、一般入試の国語、算数を合わせて実施される試験なら、実力次第では十分選択肢になり得ます。ここで求められるのは最低限英検二級です。そういう観点からも、英検取得は価値が有ります。超難関には及ばなくても、準じた学校にアプローチする事は可能です。
お子さんが一生懸命日々勉強に励んでいる。一方で、親は見守ると言うのが一般的です。「親の背中を見る」と言われるように、親も何か頑張ってみてはいかがですか?
1日20分の学習ならスキマ時間の活用で工面する事は可能です。語学は反復、接触回数が重要。お子さんも親の頑張りを見て刺激を受ける可能性が高まります。
英語がある程度出来るようになれば、英語型入試の場合、内容によっては一緒にリスニングやスピーキングの勉強も可能になります。

補足
英検はあくまで選抜する際の一つの基準です。便宜的なものなので、取得済みだから必ず合格するというものではありません。
管理人の身近に、関西ではかなり人気のある一貫校には届かなかったが、その学校より数ランク上の一貫校に合格した事例が有りました。
前者は、文法中心で、細かい知識を積み上げる必要が有る出題が比較的見当たりました。
一方後者は、設問自体英語で記載され、本格的で、本来的な「英語力」を試す試験でした。
一般的には前者に届かなかった場合、後者は当然無理と言うのが相場です。しかし、本来的な「英語力」がある場合は後者の方がアプローチしやすく、こう言う状況も起こり得るのです。試験内容、本人の特性共に把握出来たからなせる技と言えます。
つまり情報の収集が重要なのです。余談ですが、勉強の成果が実り、併願先にした関西南部の有名校、大阪市内の中堅校にも合格していました。併願対策も並行する事により、確実に他科目の実力もついていたのです。併願校は標準的な出題がされる学校を選択し、特別な対策の必要性の薄い学校を選択したのです。一般的な力を付ける事で対応出来ました。

英語型の併願は対策の必要が
低く、比較的標準的な問題が
出題される学校を選択せよ。
英語型で届かなかった一貫校ですが、一般入試なら確実に届いていた模様です。この点は作戦負けと言えます。情報収集、判断が重要だったのです。こちらは、当面保護者の役割になるでしょう。少しづつ頑張って下さい。
今回の話題が少しでもお役に立てれば幸いです。では🌸
