早いものでもうGWです。普通なら楽しい筈が、長引くコロナ禍ではやはり少し微妙ですね。
受験生にしてみたら、周りが浮かれている中で、自分だけが黙々と頑張るのは非常に辛いものです。今年は悲壮感が幾分緩和されるので、気分的にはましと言えるでしょうか?
受験生は1つの節目となるGWです。来年度以降の方も、受験が気になり出します。
近年流行りの特色入試は、やはり受験生と保護者には気になるところではないでしょうか。 とりわけ特色入試の中でも、英語型入試は現実的でターゲットにする方も少なく有りません。
検討される際に、試験そのものがどうか、合格出来るのかと共に、一部で囁かれる入学後、ひいては最大の関心事である少し先にどうなったか?気になっているが、明確な情報は少ないです。中高一貫校で入学後、英語型入学者はどうなったのでしょうか?
この記事を読めば、英語型受験生が入学後どうなったか、ひいては、英語型入試の有効性について、アウトラインが分かります。
英語型をベースとした、二度の中学受験を経験した管理人が分かりやすく解説します。

英語型入試の相場
中学受験は、高校受験と異なり参加者が大きく異なります。現在高校進学率は非常に高く、大多数の方が高校に進学します。一方、中学受験の場合、増えたとはいえやはり少数派である場合が主流です。
また、高校受験の場合、本人の意思もある程度入った形で進みますが、中学受験の場合、主として親が意思決定をして方向性を決めます。
参加者が限定的故に、真剣に取り組んでいる方も少なく有りません。難関校に関しては熾烈な競争になりがちと言う事は容易に想像出来ます。先行き不透明な現状もあり、難関校のみならず参加者は増えています。全般的に競争は激化しています。昔は比較的入りやすかった学校でも、今はかなり難しくなっています。
そんな事情も有って、バイパスルートである特色入試に流れると言うのも納得出来ます。

不安材料
英検取得者や、英語力が非常に高い方には英語型入試は非常に魅力的に映ります。なるほど、入試の時点では、一般入試の場合と比べて大きなアドバンテージが有るのは事実です。
しかし、いざ入学後に視点を移してみると事は簡単ではありません。
英語型入試の方は、入試の際には一般入試の場合と比べて受験科目が少なく、いざ入学しても入学後、科目によっては大きく遅れを取る事になりがちです。その為かなり苦労する事は珍しく有りません。理科、社会は試験科目に無い事が多く、算数は少し優しめになっている事が主流です。
その為、入学後のテストで想定外の結果に直面し、慌てふためきます。こんな筈では無かったのに…となりがちです。勿論ある程度の苦戦は折り込み済みですが、想定以上の苦戦と言う事がありがちなのです。
英語型は除外した方が良いのでしょうか?

英語型入学の底力
管理人の知りうるケースです。中学受験を決意した時期が遅かった事もあり、英語型メインで勉強を進めました。アドバンテージが有ったため、無事入試を突破しました。
やはり入学後当面は苦労の連続です。入学後すぐに行われたテストで、想定外の結果に驚きました。当然入試の段階で科目によっては、大差が生じていました。その為厳しい結果が出る事は折り込み済みですが、想定以上に厳しい結果が出たのです。
この段階で諦める事も少なくないでしょう。
しかし、焦らずに一つづつ積み上げて行きました。一年生の前半はやはりかなり大変だったようです。科目によっては、下から数えた方が早い位置からのスタートでした。辛抱強く頑張った結果一年生の後半では立ち位置が変わったのです。着実な努力が実を結び全体的に上位に入れました。一年生の後半ぐらいになると、英語が難しくなり個人差が出て来ます。英語が仕上がっているので大きかったのです。

タイプ別で考える
紹介したケースは、見事に乗り切った成功例です。こうした成功例は一定数存在します。決して稀では有りません。
一方で、悪戦苦闘中と言うケースも少なく有りません。むしろ、こちらの方が多いぐらいです。成功例と上手くいかなかったケース、一体何が違ったのでしょうか?
上手くいったケースは、本人がもとコツコツ型だった事もあり、コツコツ積み上げた結果が実を結んだのです。中高一貫校の場合、二年間で中学過程の内容を履修します。その為、きっちり積み上げないと、大変な事になりかねません。体系的理解が必要な科目はもとより、知識系の科目もサボれば穴が空いた箇所が増えてしまいます。当たり前の事をちゃんと出来るのかが問われています。
一方、悪戦苦闘中の方は英語はアドバンテージが有るものの、コツコツ積み上げるタイプではない為に、あちこちに穴が空いた状態です。
もともと英語は出来たのですが、一芸型でコツコツ型とは異なりしっかり積み上げないので、英語も一般入試組と大差ない状態になりかねません。アドバンテージもあっと言う間に消えてしまいます。

継続は力なり
当たり前の事を、バカにせず、ちゃんとやる。 言われてみたら、ハードルは低そうですが、いざ続けるとなると、意外に出来る人は少なく、かなり限られます。更に、厳しい結果の下ひたすら走り続けられる事も求められています。
中学受験を突破した方々の中には、既に燃え尽き、やる気が失せた方もいるでしょう。そうでなくても、受験が終わり、誘惑の多い日常の中でコツコツ、ストイックに頑張るのは想像以上に難しいのです。コツコツ継続出来る事自体が才能と言えます。
ちなみに、紹介したケースでは、今年高校進学少し前に一貫校3年生対象の某模擬試験では、英語で偏差値60台後半、数学失速、国語イマイチでも、総合判定Bでした。その他の全国模試でも同様の成績を取得しています。
英語型入試選択の可否
英語型入試は、有効なのでしょうか?
一般的な話は出来ません。
あえて言えば、英検取得者又は英語力がかなり高い人で、かつ実直で、当たり前の事をバカにせず、ちゃんと出来る人、厳しい結果に直面しても、黙々と続けられる人で有れば、英語型入試のメリットを十分に享受出来ます。
一方、英検取得者又は英語力がかなり高い人であっても、実直でコツコツ継続出来ない、当たり前の事をバカにせず、ちゃんと継続出来ない人、厳しい結果の下黙々と頑張れない人は、入学後学習量が大幅に増えた時に対応出来なくなってしまい、成績は向上しません。各科目穴だらけなので、益々嫌になり勉強もいやいや、渋々やるので、成績は下降の一途を辿ります。こういうタイプの人は英語型はオススメ出来ません。入試は比較的容易に突破出来ても、入学後大変な状況が容易に想定出来るからです。
紹介した事例から分かるように、一科目ずば抜けていれば、それだけでかなりの牽引力を持っています。低学年の場合、英語に限らず「これと言う科目」が有れば、伸ばすと言うのはアリです。
英検取得者又は英語力がある程度高いお子さんがまだ低学年でコツコツ頑張れるタイプの場合、英語型入試を視野にと言うのはアリです。
但し、少しでも楽に難関を突破したいからとか、少しでも受験勉強する科目を減らしたいから英語型と言う選択はオススメしかねます。
今回の話題が少しでも、今後の方向性決定の参考になれば幸いです。では。🌸
