朝夕随分涼しくなって来ました。ここ数年は秋が短く、知らない間に冬と言う感じです。
この時期は、夏休みの学習の成果である模擬試験が却ってくる頃でしょう。
一生懸命頑張ったのに結果は・・。暗記科目だけでも結果を出したいから頑張ったのに・・。こういう場合どうすれば良いのでしょうか。
この記事を読めば、夏休み頑張ったけど伸び悩んでいる方が具体的にどうすれば良いのか、採るべき方策が分かります。二度の中学受験を経験した管理人が分かりやすく解説します。

何故夏休みの成果は出にくいのか?
夏休み、多くの場合夏期講習会でかなりの時間拘束され勉強しました。宿題もそれなりにやりました。間違えた箇所も一通りやった。やるべき事は一通りやりました。この状況で9月の模擬試験を迎えました。ある程度成績に現れる筈と言う期待は有ったのです。
しかし、手応えはイマイチ。後日結果が却って来ました。何と、全体的に微妙。科目によっては何と下がっています。あれだけ頑張ったのにどうして・・
こういう方は少なくないでしょう。ここまでいかなくとも、思っていたより上がらなかった方もいるでしょう。
それなりに頑張ったのに、どうして成果が反映され無かったのでしょうか?

評価は相対的なもの
9月に実施される模擬試験はそれ以前に実施された模擬試験とは大きく異なります。
8月頃迄に実施された模擬試験は出題範囲が決まっています。その為、対策の講じようが有ります。しかし、9月頃に実施される模擬試験は出題範囲が無くなり、全範囲になり、対策が難しくなります。全範囲一通り目を通せるかなりの上位層か、相当頑張った子ぐらいしか対処するのは難しいのです。
多くの場合、頑張ったけど、そのレベルには至ってはいないのが現状です。また、周りの多数の子も同じように頑張っているので、頭ひとつ抜け出す事はかなり難しいのです。
更には、学習した内容が定着し、使えるようになるには最低5回位反復する必要が有ります。夏休みにやった位で直ぐには成果が現れないのはある意味当たり前なのです。

想定の範囲を設定する事の難しさ
率直に言って、想定が甘かったのです。以上の前提が妥当するなら、せいぜい「やや上昇」、普通は現状維持、場合によっては「苦戦」もありと言うのが一般的な見解です。
しかし、当事者は夏休みに頑張ったので、どうしても甘めに評価してしまいがちです。あれだけ頑張ったのに、この成績と言うのは受け入れ難いのです。その為想定外の事態が頻繁にあちこちで発生しているのです。

親の焦り
ゴールを意識しなければならないこの時期に、想定外の事態は正直受け入れ難いのです。
状況は・・。親に焦りが生じます。過去に経験が有ったり、的確な解答を得れる相談相手が居れば別ですが、今回が初受験で、塾もそこまで親身になって貰えない場合は本当に困ってしまいます。
こう言う場合やりがちなのが、評判の良い参考書や問題集を多数購入し、子供にやらせようとする事です。
これは、基本的には絶対にやらないで下さい。
学習の成果が現れ、使えるようになるには少なくとも5回以上の反復が必要と言われています。多くの場合、只でさえ溢れる程の教材やプリントに手が回らないのに、更に教材を増やすのは自分の首を締めるのと同じです。秋以降は赤本以外は基本的には買ってはいけません。
同様の理由で、塾のオプションも安易に取るのはオススメ出来ません。

使えるようになるには少なく
とも複数回の反復が必要。

具体的には何をすれば良いのか?
では現状脱却の為には、何をすれば良いのでしょうか?
もっとも簡単な対策は、停滞した状況から脱却する事、具体的には模擬試験の成績表を徹底的に分析(利用)し、分野別、出題形式別にウィークポイントを把握し、しっかり潰す事です。更にケアレスミスの傾向も把握し、今後に活かすようにする事です。

現状脱却の為に
模擬試験の成績表を徹底的に分析
ウィークポイントを把握し潰す。
では親が出来る事は何でしょうか?言ってみれば、間接的な方法は有るのでしょうか?
先ずは、睡眠時間の管理、身の回りの管理、食事をしっかりサポートしてあげましょう。
また、必ずやって頂きたいのは、塾から渡されるプリントのファイリングです。これは子供がやれば良いのですが、出来る子供は極稀です。これをやると学習効率が非常に上がります。
可能なら、第三者である塾の先生に現状について相談して下さい。相談内容を事前に箇条書きにして、まとめておき、受けた模試の成績表を持参すれば、より具体的なアドバイスが得れるでしょう。但し、アドバイスに際してオプションを勧めてくる事が有りますが、基本的には不要です。信頼している塾の先生も基本的には受験産業です。安易に勧誘には乗らないように。

親は睡眠時間の管理、身の
回りのサポート以外には、
塾で配布されるプリントの
ファイリングを確実こなす。
パフォーマンス向上確実。
それでも効果的では無い場合、一時的に勉強量を減らすか基本的な内容を勉強のベースにしてみましょう。精神的に不安になっている場合は、少し勉強量を減らしたり、基本的な内容を再確認して不安を払拭しましょう。一見遠回りに見えますが、不安の払拭が一番効果的だったりします。
しかし、算数、数学は基本を理解し、使えるようになるには、的確な指導が非常に有効な場合が有ります。かなり苦手な方は、自分の躓いた所からしっかり紐解いて貰うのがオススメです。自分一人でと言うのは難しいのです。オンラインのタブレット学習なので、スキマ時間の活用が可能です。オンラインによる学習フォローも可能です。算数、数学は適切な指導が無ければ遠回りになる事が有ります。
高校受験なら、個別指導を中心とした塾がオススメです。
模擬試験の結果を前提にした弱点補強が難しい場合、とりわけ算数、数学の場合は家庭学習には限界が有ります。少し矛盾しますが、戦略的に標準的な問題をある程度拾う必要あるのなら、参考書を漁るよりはこちらの検討をオススメします。却って近道になる場合も有ります。自分のやり方に拘るのは遠回りになります。

スランプとは?どう接したら良いの?
停滞気味の方は、原因が何か分からない状態、いわゆるスランプに陥っている状態です。
スランプとは、一時的に調子が出ない状態です。何をすれば現状から脱却出来るのか、一般的な正解は存在しません。そういう点では非常にやっかいです。
あと何ヵ月と言う時期になり、逆算して親が焦ってしまいます。焦りが曲者なのです。
何事も焦って判断すると、誤った判断を下しがちです。
勉強の成果は(一次)関数的に伸びるものではありません。科目によっては、非常に放物線的に極端に特異な伸び方をする事が有ります。成果が出る迄非常に時間を要します。本試験に間に合うようにするには、逆算して早めに始めなければ間に合わないのです。


まとめ
スランプは正体不明の曲者なので、対処が非常に難しいです。しかし、問題を分割し、各パーツを分析すれば、アプローチの糸口は見えて来ます。「困難は分割せよ」です。
もちろん、採用した内容がそのまま妥当するとは限りません。その場合は、切り口を少し変えて次の方法を試してみます。その為、早めのアプローチが必要なのです。
焦りは、連鎖します。親が焦れば、子供は益々焦るか、諦めてしまいます。
焦りが生じても、イライラや不安を子供にぶつけてはいけません。却って状況は悪くなります。こういう時だからこそ、ポジティブにいつも以上に暖かくお子さんに接して下さい。
今回の話題が少しでもお役に立てれば幸いです。では🌸