急に寒くなりました。もうすぐ師走。皆様も慌ただしく過ごされているのではないですか?
受験もカウントダウンに入ります。年末と言えば楽しい行事満載の筈が、受験生がいると事情は一変します。我が家も昨年は、受験一色でした。採点、勉強の付き合い(二人三脚勉強法)、送迎、学校説明会、出願準備、塾の面談等で終わってしまいます。
そうこうしていると、冬休みになります。冬休みには冬期講習が実施されます。
冬休みは最後の調整、重要な時期です。冬期講習受講がベストな選択なのでしょうか?
この記事を読めば、冬期講習の有効な付き合い方が分かります。

冬期講習の誘惑
受験迄カウントダウンが始まり、模擬試験も概ね終わり評価も出ており、結果も予見出来る時期です。最後の模擬試験や志望校別模擬試験のインパクトは大きいとは言え、現状から大きく変わると言うのは一般的には難しいのです。
ただ、勝負になるライン上の方や、確実な滑り止めを確保してチャレンジ校に挑む方にとって冬期講習は希望への道しるべに見えるかも知れません。
冬期講習には、神通力は有るのでしょうか? 冬期講習は、有用なのでしょうか?

冬期講習は必要なのか?
通常、冬期講習迄に必要な範囲は全て終わっています。基本的に新しい事を学ぶ事はありません。中学範囲の応用的な知識の習得を兼ねて、問題演習を通して学ぶと言うケースは有るかも知れません。
では、冬期講習は必要なのでしょうか?
冬期講習は多くの場合、問題演習を通して知識の再確認を行います。過去問や予想問題の演習、解説が行われます。
テストゼミと言う形で、志望校別のテストと解説が行われる場合は、より実践的な問題演習が行われる事も有ります。
N中学対策とかT学園N学園中学対策講座と言うように、志望校が固まっており、単なる知識を使える知識に、点を線に繋げるのが志望校別の特徴です。こういう場合は、意味有りです。
このように、冬期講習は集大成を目的としており、言ってみれば、積み上げを目的にしています。
弱点補強を意図した講座は少ないし、総復習を目的とした講座でも、各項目別に割ける時間はかなり短くなります。各人苦手分野は異なり、自身の苦手分野に割ける時間で理解、克服出来る可能性は低くなります。理解が乏しい苦手科目の有る方が底上げするには厳しいでしょう。
ボーダーライン上で、一通り終わっており、大きな穴が無く、総復習を通して知識のブラッシュアップを図り、使える知識に変えたい方には有効です。

講習に参加しないと言う選択
冬期講習に参加しても、意味が乏しいのはどういう場合でしょうか?
①模擬試験で一定以上の評価を得て、現状でも本命校勝負になるという場合
②現状で大きな穴のある科目があり、相当な底上げが必要な場合
③在籍する塾及び利用可能な塾で自身に必要な講座が設定されていない場合
これらに類する場合も、講習に参加せずに、これまで勉強したテキスト、問題集、模擬試験、過去問をやり直す方が有効です。
しかし、自宅ではダレてしまうと言うケースは少なくないでしょう。科目別に受講可能なら、参加した方が良い科目は講座を利用し、それ以外の科目は手持ちの教材の総復習をします。
講習に参加しないと言う意思表示をすれば、塾は減収になるため、必死に受講を勧める事が想定されます。そう言う状況でも事情を話し、特定の科目だけでも受講するなら、通る可能性は有るでしょう。それでも執拗に全科目受講を勧められるかも知れませんが。

講習を主体的に利用する
我が家の場合です。英語型だったので、最低限の受講にしたかったですが、塾の説得で引き留められて意味の乏しい講座も多数受けました。
しかし、本試験直前の1月連休を利用した実施予定の直前講習は参加しませんでした。我が家の受験校は併願校を含めて全て標準的な問題が出題されます。チャレンジ校の英語は別ですが、英語はそれなりに出来たので、むしろこれまでの教材を総復習し、各科目のブラッシュアップを行いました。
滑り止めが確実で、他の受験校も標準的な問題が出題されるなら、総復習を通して弱点補強をした方が有効です。その場合は冬期講習、直前講習は極論受講不要です。
半面、冬期講習は問題解説を通して誤った理解を正しい理解に導く、家にい居たらだらけてしまいがちな誘惑の多い年末年始を規則正しく過ごせる、周りの人も頑張っているから自分も頑張らなければと言うモチベーション維持に繋がります。

積極的な判断が道を開く
正に道具は使い方次第と言う感じです。各家庭の状況、お子さんの性格等を踏まえて、利用を検討しましょう。
塾の言われるままにハイハイと全て即申し込みと言うのは一番頂けない対応です。大変ですが、一度検討してみましょう。
仮に冬期講習を受けると決めたら、最大限活用しましょう。テキストの内容は可能な限り期間中に理解する。不明点はきっちり質問する。 以前にも話題にしましたが、一回やっただけでは話にならないのです。使えるようにするには少なくとも複数回の復習が必要です。事実上これは厳しいです。多くは既に学習済みの内容ですが暗記事項のチェックを兼ねて再確認しましょう。
冬期講習の頃には最終の模擬試験の結果も出てくるでしょう。併願校も最低1年分の過去問はやっておく、時間が無ければ目を通しておく必要があります。関西では1月中旬頃入試本番を迎えます。時間が無いのです。本当は冬休みに講習に合わせて過去問をやりたいところです。時間的に大変なら新学期にやるのも一策です。
昨年はコロナ禍で世間的にも浮かれた雰囲気で無かったので辛い気持ちは緩和?されたかも知れません。メンタル面の管理は各家庭で頑張って下さい。外食やスイーツ等プチご褒美もオススメです。
今回の話題が少しでも、直前期のマネジメントのお役に立てれば幸いです。では。
