中学受験に興味が有る。でも、まだ二年生、三年生。受験勉強は大変そう。だけど私立中学に憧れあり。というご家庭、保護者様もいらっしゃるでしょう。
何から始めたら良いの?お稽古ごとは辞めないといけないの?今の時期には何をすれば良いの?
今回の記事を読めば、低学年のお子さんがいらっしゃるご家庭が、これから受験勉強を始めると言う際にヒントとなる内容が分かります。二回の中学受験を経験した管理人が解説します。

志望校を決める必要は有るのか?
中学受験のターゲット、すなわち志望校について考えてみます。
中学受験は、かなり特殊な部分があります。中学受験の常識には根拠が無いに等しいものも有ります。皆がそうしていたからとか、塾の先生が言うからと言う事が少なくありません。
中学受験は親の気持ちが大きく反映されがちです。子供は親の気持ちを察して親の意見を受け入れる事もあるようです。中高六年間は人格形成の観点からも重要です。
子供を「良い中学」に通わせたいと言う事自体は否定される事ではありません。しかし、人格形成の前提になる選択なので、子供自身が通いたいと言う学校をとりあえずの目標として選択すべきです。
一方、私立中学は、学校毎に特色が有ります。
まだ低学年なら、最初は憧れの中学(多くはいわゆる名門になる事が多いでしょう)になるでしょう。目指すべき希望は光輝いている憧れで良いのです。
中には、暫くはお稽古ごとを続けたい、お稽古ごとを続けながら頑張り、更に充実できる中学を目指したいと言う方もいるでしよう。そのような場合は、体操、水泳、吹奏楽などこの分野ならこの中学と言うように比較的決まりやすいです。
特定の分野に特化したコースは競争率が高くなりがちです。また、皆特定の分野を更に極めようとするため、お稽古ごとも更に頑張る必要があるでしょう。勉強も頑張る必要があるので、両立する為のバランス感覚が求められます。勉強以外にもかなり頑張る必要が有り見方によっては、かなりハードだったりします。
志望校を名門にした場合、求められているレベルだけにどうしても現状からはかなり頑張る必要が有ります。ゴールから逆算すると、今現在どのくらいに位置していないと見当がつく筈です。間違いなく、モチベーション維持に繋がります。他方、現状からの乖離に嫌気が差してしまいかねません。
暫くがんばってみて、やはり難しいなら方向転換すれば良いのです。
余りに大変な勉強。やっていけるか不安になることもあり得ます。そんな時は無理に当初の目標にしがみつく必要は有りません。

情報収集 距離の取り方
中学受験にどっぷり漬かっていると、思考、発想が硬直的になりがちです。また、巷で流布されている内容には、信憑性に乏しい内容や、都市伝説に近い内容も多数有ります。
ママ友の間で一般的になっている内容だから。 塾の先生が強く勧めるから。
このような事情を前提に、頑なに拘るのは非常にもったいないです。
方向転換は負けではありません。名門校が厳しそうなら、超進学校ではなく、進学校や「入り口の割に出口が素晴らしい学校」をターゲットに変えるのです。
チャンスは何度も有ります。中学受験は少し特殊な環境です。残念ながら向き不向きは有ります。仮に不向きなら、可能な範囲で頑張り、高校受験、大学受験と言う次の段階でリベンジを果たすべく頑張りましょう。
仮に、超進学校に進学できても、全員が東大、京大、国立医学部に進学出来る訳ではありません。中には、学校の雰囲気に馴染めずに退学、転校と言う選択を余儀なくされる方もいる事を忘れないて下さい。

第三の道
中学受験はやはり色々大変そう。かと言って近所の公立も不安な点が沢山ある。出来たら中学受験したい。どうすれば良いの?
何か他に手はないの?という状況になる事もあるでしょう。
そんな時に参考になるのが、特色入試の併用パターンです。
例えば、英語型入試の場合、五年生終了までに英検三級合格ならば、以下のスキームを活用可能です。
具体的には志望校を中堅校に設定した場合。
英語以外の科目は、塾のテキスト、授業で標準的とされる基本のみしっかり、確実に押さえる。勉強の進捗状況を踏まえて、難問や応用はやらない!但し、国語は英語と同じ位重要です。国語はより一層他の受験生より高い読解力、記述力、正確な知識が求められます。
ここで求められるのは、他の受験生と比べての話です。難問や棄て問は一切不要です。英語と言う特技が評価されるため、学校によっては、かなりのアドバンテージになる事が有ります。英語が一定レベルなら受験にシフトは五年生から、場合によっては、六年生からで間に合う事もあり得ます。

併願校はどうする?
では少し気の早い話ですが、併願校はどう選択すれば良いのでしょうか?
以上の勉強で各科目とも基本はしっかり押さえている筈なので、標準的な問題を中心に出題する学校を併願校の候補にします。
ちなみに、管理人家では、英語型入試をベースにしてチャレンジ校と本命校に挑み、併願校として、大阪で有名進学校と、その兄弟校の上位コースに挑みました。併願校は一般入試です。
普通の模試では試験科目に英語が無いので、英語型で判定は出ません。その為、模試は弱点補強用に用いたのです。模試の活
ちなみに戦績は、本命校以外全て合格です。
インター出身なので、英語の実力は有るのですが、本命校は文法的な問題が相当数出題され、精度が求められます。
インターでは、文法的な勉強はあまりしなかったため、文法が弱かったのです。
本命校では、基本的な文法を正確かつ確実に押さえておく必要があります。文法が大丈夫なら、標準的な英語型なら有望です。
今回推奨パターンを進化させたケースですが、塾の授業、復習を通じて基本的な内容をしっかり固めると言う戦略は有用だったと考えられます。何れにしても、基本を押さえて、標準的な出題の学校を併願校にすれば、労力は小さくて済みます。基礎は汎用性が高く、入学後の事も考えたら、やはり当面は基礎的な内容をしっかり理解して固めましょう。

新たなスタートを切るに当たって
お子さんが低学年の場合、丁度今スタートラインに立ったばかりと言う方が多数派でしょう。
受験を始めると、先ず困惑するのが情報です。 一見魅力的に映りますが、再現性に乏しいノウハウが巷に溢れています。兄弟四人東大理Ⅲ現役合格させた母、中卒塾無しで準御三家に合格させた父等。元々それなりに素養があり、運もかなり味方しての結果。残念ながら、状況、環境が違うので再現性はほとんど有りません。
ノウハウ自体を参考にするのはアリかも知れませんが、そのままトレースするのは危険です。
また、中学受験で全てが決まるのなら、安易に妥協は出来ません。しかし、そんな事はあり得ません。
人生には何度もチャンスが有ります。残念ながら、合う合わないが有りますが、ステージを変えてリベンジを果たすべく頑張りましょう。お子さんのペースで進むのが大切です。
また、「良い学校」は人により、置かれている状況により異なります。3年又は6年通っ学校です。偏差値は有望な指標ですが、判断要素の一部に過ぎないのです。本人の性格、ご家庭の価値観、置かれている状況、通学の利便性等踏まえて、先ずは当面のターゲットとなる学校を探してみましょう。
何はともあれ、スタートラインに立った所なので、何をすれば良いのか分からない場合は、先ず計算、漢字、現代文の音読など基礎となる内容を毎日コツコツ継続してみましょう。
基礎で差がつきます。是非基礎の重要性を再認識して下さい。
今回の話題が少しでも受験勉強を始める際にお役に立てれば幸いです。では。🌸
