新学期が間もなく始まります。暖かい日が増えてきて、新たに何か始めたくなります。新受験生は春期講習や前年度の復習に勤しんでいることでしょうか?
今の時期は、あくまで目標、憧れと言う形で志望校をとらえている事が多いでしょう。具体的に固めるのはもう少し先でしょうか。
一般的に志望校を決める時、何に着目するのでしょうか?多くの場合は、卒業後の進学先やネームバリューが重視されますが、それだけで大丈夫なのでしょうか?
この記事を読めば、チャレンジ校の取り扱いを含めて、志望校を決める際のヒントが分かります。
二度の中学受験を経験した管理人が解説します。今回はチャレンジ校に求めるものについてフォーカスしてみました。

保護者の視点
お子さんの志望校を考える時に、どういうファクターを考慮しますか?月並みですが、進学実績、知名度等がメインになるのでしょうか?それは、ある程度仕方が無い事ではあります。やはり親としては、子供の将来を考えて、ついつい進学実績を、世間体から知名度を重視しがちです。
しかし、進学実績たけなら新興の進学校で上位をキープして頑張れば成果はさほど変わりません。
では何故拘るのか、世間体や昔の基準に囚われているからです。囚われているのは保護者だけでは有りません。知人、友人、ご近所、親戚までもがかつての基準や思い込みに囚われています。特に受験とは距離のある方はかつてのイメージが強くこびりついており、説明しても理解を得にくく、当人たちにとっては中堅クラスの学校に入るのに何故大変なのか理解し難いのです。昔の中堅以下の学校が今は進学校になっている事実を知らないので理解不能なのです。
そんな事情も有って、当初の志望校はやはり名門校や難関校になりがちです。
多くの場合、いわゆる「名門校」は、郊外にあり、通学にも1時間以上、場合によっては2時間以上も決して珍しく無かったりします。

やはり重要な環境
それでも、進学させるメリットは環境にあると考えられています。
学友の存在、学校の雰囲気が他校とはやはり異なる事が挙げられます。
中学からの学友は、「一生の友達」ともいわれています。中学からの友達は長年の付き合いになる事が多いのです。この学友をお目当て?にしている保護者様も少なくないです。消極的には公立中学なら勉強ばかりに見えるため、嫌な言い方ですが、「ガリ勉」扱いされかねませ。これらの学校では、特別視されず単に勉強を頑張っている子になります。
また、「躾」「生活指導」もファクターの一つとして挙げられます。将来の進路は非常に気になる所ですが、進学後将来社会人になった時に必要になるマナーや礼儀が学校生活を通じて身に付くと言う側面も有ります。そもそもこれらは各家庭が長年の生活の中で様々なシーンに応じてその都度身に付けさせる物です。
しかし、思春期と言う非常にデリケートな時期に、反抗期の子供たちに逐一説明しても聞く耳を持ちません。むしろ、距離のある学校の先生から指導される方がしぶしぶでも聞きます。これらを期待して対象が決まっていきます。
躾で有名な名門校は少なくありません。一方で、勉強一辺倒の新興の進学校には躾や礼儀作法は期待しにくいのが正直な所です。

子供の視点
子供にとっても、「名門校」はやはりステータスであり、自分は頑張ってきたと言う自慢?なのです。
また、通学のしやすさも重要なファクターです。六年間通い続ける学校であり、やはり重要なのです。
スクールライフでは、自由度が高い事、管理度があまり高くない事が求められています。校則についても厳しく無いことが求められます。 部活や文化祭、体育祭等各種活動、修学旅行、海外研修等も判断材料になります。
部活は取り組み方によりスクールライフが彩られます。クイズ研究会、吹奏楽、サッカー、陸上等接し方により充実した生活に至ります。 学校によっては、体育祭や文化祭が売りになっています。これらが一大イベントになっていて皆で作り上げていくのが魅力的です。修学旅行や海外研修は家族旅行とは異なり、子供にとっては行事の中で一番の楽しみだったりします。 メインのファクターにはなりえないかも知れませんが、甲乙付けがたい場合、最後はこういう所が左右してきます。

注意点
もし保護者様が、進学実績、知名度をメインに志望校や進学先を決定しようとするのはよく検討してからのほうが良いかもしれません。
仮に進学実績を強く求めるなら、極論東大京大国立医学部メインの予備校や塾に六年間通ったほうが目的には近い筈です。仮に中学受験が上手くいかず、チャレンジ校、本命校共に涙を呑んでも、高校入試、大学入試で頑張れば挽回は十分可能です。中学受験でチャレンジ校を突破出来なかったからと言って全てが決まる訳では有りません。これで全てが決まる訳では有りません。
しかし、多くの方は、学友や環境の重要性を認識しているからどうしてもと言う判断です。
多くの場合、これらのファクターについてバランスを取り、すわりの良い位置を探り意思決定しています。併せて、志望校決定には、親子で会話を重ねてある意味お互いに納得した形で決めましょう。一方的に決めるのは頂けません。上手くいかなくなった場合に、言い訳になりかねません。
そういう意味からも、敵(志望校)を知ることが重要なのです。早めに学校研究を行って下さい。コロナの影響でリアル学校説明会が中止される事も少なくないようですが、蔓延防止解除の影響でリアル説明会再開が期待されます。もっとも、コロナの影響もありリモート説明会が大幅に増えています。時間的な負担が小さい事もあり、併願校に関しても参加しやすいと言うメリットも有ります。上手く活用して下さい。学校説明会は時間的に余裕のある内に参加される事をオススメします。学校によっては六年生以前をターゲットにした説明会も有ります。
今回の話題が少しでも受験勉強開始の際に目標決定のお役に立てれば幸いです。では。🌸
