【中学受験】いつから?勉強開始のオススメ時期

 知人から聞いた話です。登録していた大手塾からラインが入り見てみると、何と❗新小一の保護者を対象とした説明会の案内でした。低学年の保護者から「楽しく勉強させたい」との要望に応えて塾を体験しようと言うものでした。小1からの通塾については見解が分かれます。

小1や小2と言う低学年から塾に通わせた方が良いのでしょうか?低学年では、お稽古事や友達との時間を大切にした方が良いのでしょうか?とは言うものの、あこがれの学校はそれなりに難関のようなので高学年から始めて大丈夫なのか不安。何年生から勉強始めたら良いの?

このブログ記事を読めば、中学受験の開始時期何年生から本格的に受験勉強を始めたら良いのか、受験と生活との程良いバランスが解ります。二度の中学受験を経験した管理人が分かりやすく解説します。

低学年からの通塾

 私立中学、国立中学を受験する場合、何らかの形で塾を利用するのが一般的です。

 最難関なら小4になる春休み(小3の終わり)から、最難関以外でも小5になる春休み(小4の終わり)から通塾するのが相場です。標準的な志望校でも、小6からではやはりしんどいです。

 そこで、早めに始めたら余裕を持てるから、早めにスタートしたいと言う方が出てきます。先手必勝と言います。受験に関しても早めのスタートが相応しいのでしょうか?

通塾の弊害

 一般的に多くの場合、余裕をもって事に当たるのが良いとされています。多くの場合は、この考え方が妥当します。では、低学年からの通塾もこの考え方が妥当するのでしょうか?

 あくまで私見になりますが、妥当しない場合が少なくないと思われます。

 最難関を含めて小1、小2ぐらいでは慣れる事を目的にした授業が行われます。内容的には、難関校受験をターゲットにした物とは程遠いのです。その為だけに、高い授業料を負担し、授業の為に通塾時間を含め長時間拘束されるのは甚だ疑問です。敢えてメリットを挙げるならば、低学年からの場合、選抜試験が免除されている事、又は選抜試験が比較的簡単である事位です。

低学年生本格的通塾のデメリット

 では、低学年生が、通塾するデメリットには具体的には何が有るのでしょうか?大手塾の授業料はばかになりません。それに対して、授業で得れる物は・・・つまり、投入したコストに対し、得れるリターンが小さいのです。

 次に、伸び代が小さくなりがちと言う事です。

 早めから勉強するのは悪くはありません。

 しかし、「受験勉強」に限っては少々事情が異なるように思います。

 受験勉強は、長期間(長時間)やれば良いと言うものではありません。

 大学受験では浪人生、とりわけ多浪生が成績低迷に苦しみ、前年度より成績が更に下がる事も珍しくないようです。

 長期間、長時間やった方が有利なら、多浪生の方が有利になる筈です。

 しかし、的を得ていない人が闇雲に勉強らしき事をやっても、成果は期待出来ません。筋が悪い場合、マイナスに作用し、方向性が定まらず軸がブレた状態での勉強なので、ニュートラルな状態に戻す所から始める事になります。受験勉強の基本は、「出るところをしっかり勉強する。」です。出ない所や難問、奇問をいくらやっても、意味がありません。

 惰性でやり続ければ勉強すると言う習慣は得れます。しかし、軸が定まらず、方向性が曖昧な場合、ただやっているだけと言う負の循環に陥る事になります。

 受験勉強に関しては、期間を限定して集中してやるべきなのです。

 惰性で長期間ズルズル勉強しても、効率は低下する一方で、無駄な時間の積み重ねになってしまいます。

 仮に、上手くいって受験に成功したとしても、長期間の受験勉強で燃え尽きてしまい、入学後低迷してしまう可能性が高いのです。

 ある有名中学の学園長は、「伸び代」のある子を一芸入試で採用しているとの事です。入学時点では成績はイマイチでも、「伸び代」のある子は入ってから伸びる可能性が高いのです。一方、受験勉強で燃え尽きた子は、入学してから低迷する可能性が高いのです。

別の側面からは、何点取ればとか、偏差値いくら以上になればと言うように条件付きでご褒美をあげたり、褒めたりする事が有ります。上手くいっている時は良いのですが、上手くいかない事が続けば自分は駄目なやつだと刷り込まれてしまいます。その結果、自己肯定感が低くなり物事に積極的に取り組めなくなります。反面、居てくれるだけで良いんだよと言う状態で育った子は自己肯定感が高いので、物事に積極的に取り組めます。受験と言う観点からはイマイチかも知れませんが長期的に見た場合は甲乙付け難いのです。こういう観点からは、長期に渡り受験どっぷりはオススメしかねます。

低学年では何が有効か?

 低学年では、本格的に受験塾に通うのは、あまりオススメ出来ません。

 低学年では、学習の習慣づけが主目的であり、通塾の必要性はさほど高くはありません。

 では低学年では、何が有効なのでしょうか?

 学習の習慣付けと言う観点からは、公文式が有効と思われます。

 公文式は学年を問わず習熟度に伴い進んでいく為に、計算、漢字について確実に進められ、塾に通うより習慣化と言う観点からは有効と言えます。計算力は後々効いてきます。習慣化するなら公文式の方が優れていると言えます。

 また、そろばん(珠算)もオススメです。計算は算数(数学)の基礎であり、計算が早くなるのは有用と考えられます。

 その他、通常のお稽古ごとや英会話も良いでしょう。

 小5の間に英検三級迄取れたら、英語型入試も十分視野に入って来ます。

 注意点としては、あれもこれもと取りすぎない事です。「あれもこれも」ではなく、「あれかこれか」です。くれぐれも、ぎちぎちに予定を入れすぎない事です。いっぱいいっぱいになれば、低学年からの通塾と事実上同じ事になり、燃え尽きてしまいかねません。くれぐれも親の暴走は厳禁です。

まとめ

 通塾に限らず、お稽古ごとも低学年ならいっぱいいっぱい取らない方が良いと思われます。

 あまりに取りすぎたら、こなすので精一杯なら燃え尽きてしまいかねません。一般的には、少し少なめぐらいがオススメです。親からすれば、「周りのお子さんはあれもこれもやっている、うちだけ取り残される」と考えがちです。誤解を恐れずに言えば、幼少期のお稽古ごととその後の成績の相関関係については、公文式とそろばん(珠算)以外の影響はかなり薄いようです。併せて教育費は聖域化しやすい為、意識的にマネジメントしないと膨張の一途を辿り学年があがるにつれ、大変な事になりかねません。

 むしろ、伸び代を奪うような詰め込みこそ、控えるべきです。必要以上の金額を負担し、お稽古事や塾を詰め込み、必要以上の予定でいっぱいにすると言うのは、多くの場合最適解ではありません。但し、超最難関を目指す場合は、場合によってはアリとなり得ます。置かれている状況次第です。超最難関志望でも低学年では、通塾が不要な場合が当然あり得ます。

 受験直前や高学年では、ある程度の詰め込みはやむを得ないと言う一面も有ります。しかし低学年に限っては、「伸び代」を大切にされる事をオススメします。そういう観点からは、通塾をスタートする前にweb塾や通信講座も親が伴走する中学受験や小学受験なら活用の余地アリです。上手く活用して、習慣化し、伸び代を大切に育んで下さい。お稽古事や友達との時間も大切にした上で勉強を進めましょう。小学校入学前ならゲーム感覚で慣れる所からで十分です。最難関志望でも決して焦らないで下さい。

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 今回の話題が少しでも受験勉強開始時期を模索されている方のお役に立てれば幸いです。では。🌸

 

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